この日は未知のコート、江戸川区水辺のスポーツガーデン。一部のメンバーにとってはかつて虫たちと戯れた現場にほど近く、懐かしさを感じる立地である。
しかし、そんな多少の土地勘がある場所だったことが筆者にとってはかえって災いとなる。グーグル先生の示すコートの位置が知っている場所だったため、「ああ、あそこね。」なんつって余裕綽々でそこへ向かうと、そこはだーれもいない夕暮れの駐車場。先生を信じ切っていた私はわけがわからず、ただ呆然と立ち尽くすのであった。で、まあ、突っ立ってても仕方ないのでもう一度調べ直すと、実際のコートは対岸の1.5kmも離れた場所。これがIT社会の落とし穴ってやつなのだろうか。
この日の対戦相手の片方はいつか何処かで対戦させていただいた気もするチーム。何名かの女子を含むミックスチームだったが、女子のレベルがなでしこJapanに迫っており、枯れススキJapanことMARの面々は、その動きについて行くのがやっとというか、むしろ華麗にかわされるのである。コートの広さに加え人数ギリギリということも響き、体力的にきつい試合であった。それでも何本かのいいカウンターが決まったこともあり、そんなに落ち込むこともなく試合を終えることができた。
試合後は路線バスで瑞江駅へ。肉体は衰えようとも、心はいつも中高生!がモットー(ウソ)のおじさんたちがガラガラの車内でキャッキャしていると、「他のお客さんもいるんでね」と、車内放送で運転手さんに叱られてしまい、なんともこっぱずかしい思いをしながらバスを降りた。
気を取り直して店を探し始めたが、この瑞江駅、この世のあらゆるチェーン店が集まったかのような駅で、渋い店が見当たらない。性懲りもなくグーグル先生に頼ると近くに怪しい店名の焼肉屋を発見。少々警戒しつつも突入すると、意外な人気店で満席とのこと。再度先生に教えてもらった焼肉店も満席だったが、しばらく待ってようやく店に入る。
こちらの店、カルビの種類が妙に豊富で主に空耳氏を悩ませたが、前菜、肉、ホルモン、ビビンバ、冷麺、デザートと焼肉マッスルタワーを見事制覇し、小さな達成感を胸に家路についたのであった。